秩父三十四ヵ所参詣道6 
     (三峰駅~31番~小鹿野バス停)
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 三峰駅-贄川-大指-野沢-間庭-両神-薄川-観音山-31番-栗尾-黒海土-小鹿野役場   19.45km

1 小川町駅~1番四萬部寺  2 四萬部寺~9明智寺 3 明智寺~17定林寺 4 定林寺~25久昌寺 5 久昌寺~30法雲寺 6 法雲寺~31観音院 7 観音院~34水潜寺

2018年6月9日 ※ 写真をクリックすると拡大します
■三峰駅~贄川宿
 9時20分●三峰駅到着。本日は31番観音院まで14km程度と32番の途中小鹿野役場までの予定。 途中山道があって「熊出没注意」の看板が出ている場所があったりして一人では危ないかも・・・ということで奥方が付いてきました。山女なのでボディガードには良かろうという・・・という感じ。
 駅から贄川宿までは全くの迂回路でありまして、本来は前回の「栃の木の渡し」で荒川を渡って進まないといけない。 荒川を渡ると、
 1 八幡神社の右側を通って、阿弥陀寺へ出て贄川沿いに北上する、「本コース」と称するコース。 本コースは本来の巡礼古道
   であるが、崩落が激しい箇所などがあり危険なため、おすすめされていないので通らないことにしました。
 2 八幡神社の西側を行き贄川宿場に上がって進む「町分ルート」と称するコース。・・・主に三峰詣の参拝客が利用していた
   ルートで、こちらの方が安全ということで、こちらを歩きます。 但し八幡神社から贄川宿まではカットしました。
  白川橋を渡って進むと国道は分岐になり、左へ進みます。入口に●贄川宿の標柱が立ち、●宿場が続きます。宿は主として三峰神社の参拝客で使われていたと云われるが、30番から31番札所の間が長いので、札所参拝客でも重要な宿場であったには違いない。現在の宿場は●「かかしの里」ということで、町おこしをしていたようで、名残のかかしが沢山残されて少しビックリしますね。
 ●宿の東外れで左に曲がります。   9:40

■贄川宿~県道37号
 左手に●御堂鐘地蔵尊が置かれています。案内板によると・・・・宿場から31番へは山道となり、柿平峠を越えて古池、両神を通る3里(12km)の道程である・・・とされている。 ここを過ぎると山道の様な感じになり、まず最初に●水路に架かる古ぼけた橋を渡る。 すると荒川西小学校の脇に出て、●上り坂になる。右手になにやら摩滅して全く何だかわからない石造が一基あります。やがてゆるやかな下り坂となり、●県道37号出ます。少し進むと左手に●江戸巡礼古道は右へという案内が立っており、県道を外れ贄川へと下って行くようになります。 9:54

■県道~大指・諏訪神社
 入口がわかりにくいのだが、よく見ると●奥に案内板が立っている所があるので、ここを入り込んで行きます。 ●道は山道でちゃんと歩道が付いており、赤いリボンも下がっていて迷うことはありません。 やがて贄川へやってきます。●沢には少々水が流れている。 雨でも降って増水している場合は、渡河は止めて元に戻って県道を行くように薦められている。 今回は渡ることができました。  ここからは沢を5回ほど渡って行きました。水量が全く無い所もあります。 道はわからなくなっている箇所もありますが、赤リボンに沿って行くことができます。●置き石が置いてある所もあるので、トントンと渡ります。   10:10

■諏訪神社~野沢
 坂を上がると●大指の諏訪神社に突き当たります。 戸が閉ざされ由来も何もなく、一見茶屋風ではあるが、屋根の形が神社風なので、間違いないでしょう。 道筋としては・・・神社を右に見ながら谷筋へ下りて、北上する。川の浸食により道が消滅し、ほとんど川の中を行くような所もある。・・・と云われるが、そんなこともできないので、そのまま北上すると民家が見えてきて、大指の集落に出ました。 ここから●林間の舗装路へと変わっている。やがて●県道に合流します。 県道は拡幅改修されて、昔の面影はありません。 小鹿野町に入ってしばらくすると、かつて一里塚や巡礼宿があったとされるが、何もわからなかった。左手に●地蔵さんと石仏の集まったのがあるが由来などはわからず。   10:40

 ■野沢~間庭・八坂神社
 ●野沢バス停手前で左に入るのが旧道。 入ると●左手に上って行く道があり、そこを上がって行きます。頭上に屋根のある地蔵と二十三夜塔がある。 その先左側が石垣になっている坂が●「馬坂」というらしい。
 坂を登ると間庭の集落となります。 突き当たりに●八坂神社があって、「間庭の甘酒まつり」という風習が残されています。
 10:55

 ■間庭~小森
 旧道は神社の前を左に少し行った所で、右手小森川へ下るのだけど、道が消えてよくわからないので、奥方が地元の人に聞きに行ったら、「廃道になって難しいので案内してあげる」・・・ということで案内してもらえることになった。
 神社の少し先をを右に入るわずかばかりの●踏み道が見えた。 ここを入ると●全くの灌木の中に突入する感じになり、藪こぎをしながら進みます。このあたり「間庭の坂」というらしい。 やがて林間道になり、●小森川に出ました。 水量は少なく、案内の方の話では「靴を脱げば渡れる」と云うことで、靴を脱いで渡りました。 川をこんなして渡ったことがなく貴重な体験でした。 案内の方に感謝・・・ 対岸に●小路が付いており、ここが旧道と云うことでした。 対岸に渡り450m程行くと、小森橋を渡って来た県道と合流します。  11:20

 ■小森~両神神社
 再び県道37号に合流すると左手に●ロマネスク風の洋館があります。「近藤酒店」の看板が架かり、蔵元である近藤酒造の店舗兼住居として大正12年に建てられたが、廃業して「秩父ワイン」の所有となって、美術展などを不定期開催しているとか。
 やがて両神の中心に近づき、「道の駅両神温泉」があったりします。 左手に●●法養寺薬師堂。 山門脇に「日本三体薬師尊」という標石が立ちます。 あと2つは案内板によると、神奈川の日向薬師と、愛知の鳳来寺薬師だそうです。 その隣は●両神神社。  11:45

■両神神社~薄川
 ●両神ふるさと総合会館裏道に入り、●小鹿野町両神庁舎と駐車場の間を進みます。その入口に●「ミぎ三十一はん」の道標を兼ねた二十三夜待供養塔がある。摩滅して文字が読みにくいが、安永7年(1778)のもの。 
  ここからは旧両神中学校の西側を行く●「巡礼海道」と呼ばれる風情のある林道を抜けて行く。 旧道は薄川に向かって下りて行った様であるが、現在は●木橋が整備されているので、これを渡ります。 薄川はきれいな水が流れ、水量も多くないので、渡ろうと思えば素足で渡れるでしょう。  12:00

■薄川~国道299号
 橋を渡ると民家の間を抜けるやや急な上り坂となる。そのまま上がると県道279号に出ます。 右折してすぐ●左へ入る、権五郎落峠に向かう峠越えの道となります。 左手に文政12年(1829)の秩父坂東西国四国供養塔が置かれ、その前で昼食休憩を少し取りました。 その先、ほどなく●権五郎落峠に到達。 両側は切通しの崖で気がつかないと通りすぎてしまう。 名前の由来から(・・・その昔、権五郎が馬を引いて峠を越そうとして足を踏みはずし落ちたから・・)、昔は急坂だったのだろうと思う。今は切通して緩やかになっている。
 道は赤平川を渡り国道299号にぶつかる。 かつては飯田橋の50m下流で川を渡り、渡って国道へ上がって来る経路だったというが、道は失われていて、今は飯田橋で渡るしかない。 ●国道を少し進むと右手に●お堂と石仏、道標やらが色々集められている所がある。 調査書によると上がって来た所に道標があるというので、旧道はここへ上がって来たのだろうと思われます。 12:30

 ■国道299~光珠院
 ●三田川郵便局の先の道から左手に入って行く。角に●寛政12年(1800年)建立の「千部供養塔」が置かれ、(右側面に 右小がの道 左側面に三十一番道)と彫られている。 400m程で岩殿川に架かる宮平橋に達するが、本来は橋の左脇を下りて岩殿川を渡り、対岸の斜面を登って上の道に出る。 道に出たところに●(三十一番入口)とある安永9年(1780)の道標があるという。 現在では川に下りられないので宮平橋を渡り、突き当たって左折すると先程の道標が左手にあります。
 ●31番に向かう最後の道を真っ直ぐ進んで行きます。 やがて赤い欄干が特徴の●岩殿橋へ差し掛かりました。  12:52

 ■光珠院~観音山トンネル
 ●光珠院という昭和43年に開山された新しい寺で「たらちね観音」ともいうらしい。境内に古ぼけた大日堂がある。
更に進むと登ると左手一帯に●すべての地蔵には赤い布と風車が備わった派手な風景に出くわした。 ●地蔵寺といい、ここも昭和46年開設の水子供養をするお寺で、14000体以上の水子地蔵が祀られているという。 地蔵寺を過ぎると●観音山トンネルに近づいた。13:05

 ■観音山トンネル~第三十一番観音院入口
 大体旧道歩きではトンネルを通過することはほとんど無く、登るか迂回するかで、今回は●入口の左側に旧道が残されており、馬頭観音、石碑置かれている。●左側に入ると舗装路でトンネルができる前の県道の様な感じであった。 ここは数分で抜けてしまう。
 その先の●ガードレールには板東、西国、秩父百観音の札所が記されたプレートが掲げられていた。 やがて道は行き止まりになり、●31番仁王門が見えてくる。 13:15

 ★第三十一番観音院
 31番観音院は山の中腹にあり、まずは●仁王門をくぐります。中に納められる仁王像は4mもある石造りの像。ここから●296段の石段を上がって行く。直登ではなくらせん状になっている。飽きないように途中に巡礼者や吟行会の句碑が数多くあるが、興味ないので読むことはなくて、一気に駆け上がった。 
 石段を上がると、山腹を削った様な場所に●第31番観音院が鎮座している。本堂の後方に落差約60m「聖浄の滝」が流れると云うが、ほとんど流れるていなかった。 滝の左側の断崖の大きな岩には「鷲窟磨崖仏」と呼ばれる、高さ18cmの浮き彫りされた無数の仏が岩壁に刻まれているのだけど、これらも目をこらさないと見えないくらい摩滅してしまっている。  13:25

 ■観音院~黒海土入口
 32番へは又来た道を戻ります。 トンネルを今度はくぐると●観音茶屋という茶屋が目にとまる。 当然来るときも目に入ったのだけど。 あまり暑いのでかき氷でもということだが、時間が押すのでさっと休憩。 かき氷はすごくおいしかった。
 小鹿野町役場バス停までは32番への経路なので「役場」を目指し、バスで帰ることにします。 (三十一番入口)とある安永9年)の道標の所は曲がらずに真っ直ぐ進むと●栗尾のバス停。ここがバスで31番に来る場合の最寄りになります。 左手民家の壁の所に●双代道祖神が一基。 その先右手に●石仏が数体。由来などわからず。 ●黒海土バイパス交差点の先で右折します。14:35

 ■黒海土入口~小鹿野役場前
 角に●馬頭観音を中心に石仏が数体鎮座。 その先、小鹿野役場まで行かないと次の日程が窮屈になるので、 ●バス通りに合流する道を奥方をせかしてバス停まで一路急ぎ足。 約1.5km  3時4分の西武行きのバスに間に合いました。おかげで小鹿野町の名所はすべてカット。 いたしかたなし。  

     5  久昌寺~30番法雲寺  7 観音院~34水潜寺