布施街道を歩く 2 
     (小張T字路~中高津)
 歩行地図はこちら  地図
 小張T字路-板橋不動-高岡-常磐高速-谷田部-横場-赤塚-広岡-天川-中高津            20.50km

 1 根戸~小張T字路  2 小張T字路~中高津

2016年10月2日
■小張T字路~板橋不動尊
 布施街道の2回目。土浦四中のゴール地点まで行くつもりだが、30km弱あるので、早めに「つくば高速 みらい平駅」に8時前に着いた。駅から1500m程先の●小張丁字路交差点まで歩いて行く。
 小張方面から来るとT字路で右折することになる。その先坂を下り、また上りするとガクッと右へ曲がるが その角の左手に●鹿島神社がある。ここの賽銭箱は面白くできていて、盗難防止の為か●潜望鏡状の賽銭投入口になっている。これは初めて見る形である。
 右へ曲がると今度はガックっと左へ曲がる。曲がると左手に●八坂神社があり、そのすぐ先には板橋不動尊がある。  8:25

★板橋不動尊
 板橋不動院は真言宗豊山派に属する寺院で、開創は大同年間(806~809)空海が自ら彫刻したという不動明王が本尊。 古くから関東一円の信仰を集めてきた。境内の諸堂は二度の兵火で焼かれほとんど江戸期の再建になる。
 ●山門は元禄13年(1700)の建立で、桁行三間、梁間二間、入母屋造り二重垂木、銅板茸き。
●本堂は元文2年(1737)建立で、二重屋根入母屋造り、朱塗りで豪壮にして華麗な密教建築の代表的様式の建造といわれる。
 ●三重塔は安永元年(1772)の建立。極彩色の彫刻を施した江戸時代の名塔というが、組物先の木鼻風な龍の彫り物はくどくて好きになれない感じ。 その代わり●本堂前の狛犬は獅子頭でなく普通のワンちゃんでかわいかった。これは珍しい。

■板橋不動尊~
 街道に戻って先に進む。不動尊隣の板橋小学校の交差点で街道は左折。●県道19号へ入る。しばらく進むと●県道は右へ曲がってしまうが、そのまま真っ直ぐ進んで行くと県道に合流する。
 その先の交差点は● 狸穴(まみあな)交差点。このあたりの地名は「狸穴」という。本当に狸の穴倉があったのだろうか。江戸にも同じ地名があるね。 左手は筑波カントリーコースで、ゴルフ場に 沿って進むと●コンビニがある二叉に来るので、ここを左折して行く。   9:10

~高  岡
 交差点から10分弱歩くと、右側に●林道が現れ旧道ぽいので入ってみた。入って見たけど何の案内もなく、車の轍もありで どうも私有林ぽい感じに思えた。早々に県道に戻った先に●「重要無形民俗文化財 高岡流綱火伝承地」という看板に出会った。小張にある高雲寺の開基である松下石見守重綱が工夫した松下流綱火とは違う流派によるものだろう。
 その先●下り坂左手の高台に● 金毘羅宮がある。 右 手に落花生の畑があって、落花生が生っているのを初めて見た。
やがて●高岡の交差点で県道3号に合流するが、その左手角には●道標を兼ねた馬頭観音がある。「左ハ まみ阿な あらと?」 とある。「まみ阿な」はさっき通ってきた狸穴の事だろう。「あらと?」とは小張の南に「新戸」というのがあるが、ここなのかなという感じ。右側の文字は判読不能。  9:45

 ■高岡~不動前
 高岡交差点を右折し●飯田の集落へ入る。途中「飯田団地バス停」の先で、地図上ではカクっと右に折れているのだが、広い道路が出来ていて真っ直ぐ進むようになっている。
 しばらく進み、左折して●常磐道をくぐり北上して進む。本来は常磐道を越えて行くのであろうと思う。 その先、つくば工科高校脇を通るが、校門脇の土手状の所に●庚申塔がある。
 ●不動前バス停の通りは数百mにわたり、「不動松並木」があったといわれていた所で、現在は松がほとんど無くなってしまっている。不動並木説明板を読みたかったが、説明板も見当たらず、とにかく・・・ 「谷田部に過ぎたるものが三つあり」・・・といわれた内の一つである松並木は全く残っていない。10:10

 ■不動前~谷田部四つ角
 不動坂バス停の先、左手奥に●大渡山不動がある。由緒書きが見当たらず由緒などはよく分からない。境内に石仏が数基置かれている。 街道に戻った先左手に●からくり伊賀七の残した五角堂という建物がある。 子孫にあたる飯塚家の敷地にあるので気安く入れなさそうな感じで外に大きな案内板があった。
  五角堂は葺きの正五角形をした珍しい建築物であるが、なぜ五角形にしたのかなどはわかっていないという。飯塚伊賀七は谷田部で庄屋を務めるかたわら、建築・和算・蘭学などを学び、からくりや和時計、建築設計など多方面で活躍したという人物。・・・・「谷田部にすぎたるもの3つあり、不動並木に広瀬周度、飯塚伊賀七」・・・・・といわれた。
 その先の角●谷田部四ツ角交差点を右に曲がるが、正面に●谷田部町道路元標が埋もれるように残っている。  10:32

 ★谷田部陣屋跡
 四ツ角交差点を右に曲がる前にここを真っ直ぐ進むと、●谷田部小学校があり、ここは谷田部陣屋の跡地である。 江戸時代、谷田部は熊本細川氏の分家が治める1万6200石程の谷田部藩の城下町であった。細川幽斎の次男、細川興元が谷田部藩を立て、興元の長男、興昌により谷田部陣屋が建てられた。正門脇に●大きな石碑が三基立つが、残念なことに案内板がなく、意味がわからなかったが、由緒あるものだろう。 正門前の職員駐車場に●陣屋の玄関が移築されている。  10:45

谷田部四つ角~搦手橋
 四つ角に戻って東へ進む。●谷田部中央商店街である。 が ここもあまり活気が感じられない。日曜のせいもあるのかもしれない。ほどなく左折してすぐ右に曲がる。ここは明らかに城下町によくある●曲尺手(かねんて)とみてよいだろう。左手に●八坂神社がある。鍵の手に曲がって●搦手(からめ)橋へを渡る。大手門に対して裏門にあたる場所である。   10:55

■搦手橋~果樹試験場
 谷田川を超えると谷田部台町へ上り坂になり、 しばらく歩いて●左に「マルハンスーパー」が見える辺りで、斜め左に入って行く。 国道を離れ、●旧道らしい農道になり、左手に●馬頭観音の石碑があったりする。
  やがて、この道は●果樹研究所の敷地により寸断されてしまうことになる。   11:40

 ■果樹試験場~赤塚
 しょうがないので右へ迂回し、広い国道408に出て交差点を左折すると●寸断地点の延長線上にある道が旧道のようである。
しばし歩き、圏央道の進入路の下を潜る。潜ったらすぐに右に曲がり、左へ曲がって進む。●左手の墓地を見ながら進むと、左手の看板の裏に●庚申塔がある。大部風化が進んで風情があるといえばある。 薬局の脇を進むが未舗装道路になった。五叉路の所に●馬頭観世音と彫られた道標がる。慶応元年のもので 「右 やたべ 水海道、「左 おばり? いたばし」と彫られているようである。
  更にその先には●道標が2つ。左側は馬頭観音で 道標を兼ねており「右 ひの沢 牛久 右土浦」など。 右側は日先大神道とある。 文字はちょっと読めなかった。そのすぐ先で●国道354号に合流する。赤塚という所。     12:15

 ■赤塚~梅園公園
 ●国道354号赤塚公園辺りを進む。右手は霞ヶ浦国際ゴルフ場。左手は産業技術研究所など各種研究所が並び、又ラグビーで有名な茗渓学園などもあって交通量も多く、スーパーストアが立ち並んでいる。左手赤塚公園の一角に●稲荷大明神がある。交差点の名前や地名の元になっているようで、本来は規模の大きな神社のように思えるが、公園の敷地に飲み込まれれてしまったみたいで小さい。
 さてこの先、国道を真っ直ぐ行っても良さそうなのだけど、明治の迅速測図を見ると、稲荷神社を過ぎたあたりから左斜めに道が曲がり、梅園公園の辺りを通過し、それから右斜めに進んで国道に合流しているようなコースを取っている。それでカクカクと曲がって●梅園公園南側の道を通過した。13:05

■梅園公園~国道345号
  途中で●水路の左側へ回ると、散歩道の様に整備され気持ちが良い。「学園東大通」を過ぎてから、●国道354に向かう右斜めの細い道へ入る。この道は迅速測図にはっきり書かれていて旧道と思われる。やがて●国道に合流し、●国道を「常磐道 桜土浦IC」へ向かう。  13:40

 ■国道345号~下広岡
 ●常磐道を越える。旧道はサークル状の導入路の東北から復活しているので、そこに向かうには国道に架かる歩道橋を渡って、一度国道の外側に出てから、少し戻り●導入路の中程から旧道部分に入れば良い。
 旧道に入ったら、●道なりに進んで行くと交差点に●●大きな道標があった。 片面に「道普請供養塔」と刻まれ、反対側は馬頭観世音と刻まれている。道標としては 「右 やたべ 水海道 ふせ道 江戸 」、「左 あら川 うしく えどさき道」 と刻まれているようである。   14:00

 ■下広岡~鹿島神社
 その先で花宝川を越えると、右側に●風格ある旧家がある。 そのすぐ先は上り坂で、しばらく行くと左手に●鹿島神社がある。これが中々立派な参道を持っており、うっそうとした参道を行くと、 まあ普通の神社ではあった。 由緒書きなどはない。
 ●神社の先を右折する。左手に,●小さな道標らしきものがあるが、風化している為か全く読めない。  14:10

 ■鹿島神社~天川団地西
 2車線の道路へ出て、400m程行くと「筑波研究学園専門学校」前の分岐に出会う。その真ん中に●出羽三山碑がある。右側(東方向)から来ると追分けにあたり、脇に道標が立っている。
 用水を越えると又●分岐になり、右脇に●道標のような?石柱が立っているが、文字は読めない。他の人の説では「土浦は右」とあるというので、右が旧道かもしれない。●右の道を進んでみたが畑の前に出てしまうし、天川ゴルフ場にぶつかってしまう。迅速測図ではこのまま自動車道を進むようになっているので、そちらに戻った。     14:25

 ■天川団地西~土浦四中角
 天川団地を通り、この先の●天川中央公園の先で斜め左に入る。道なりに進み●国道6号に架かる架橋を越え、その先の●土浦四中の手前で左折する。旧道は学校の敷地の中に消滅し、そのまま学校の中を通過し左に曲がっていると思われる。     14:40

 ■土浦四中角~中高津(ゴール)
 四中の敷地に沿って進み、 右折し、その先の●ドラッグストア カワチ」の駐車場の角で左折するあたりから旧道が復活する。 突き当りを右に進むと、いよいよゴールの ●水戸街道との合流点が見えてきた。 合流点には●大きな天保十五年の馬頭観音と、その足元に小さな道標がある。 馬頭観音には「「水海道 布施 関宿 流山道」と刻まれ 、小さい方の道標は上部が一部欠けているが「右やたべ おばり いたばし みつかいどう」 と刻まれている。●水戸街道側から布施街道入口を撮る。    14:50 で終了。
  小張T字路から寄り道込みで24km程度 割と早く終わることができた。 ゴール右に土浦駅までのバス停「四中前」があったが、1時間に1本で中途半端で仕方なく土浦駅まで歩いた。 

     1 根戸~小張T字路     全行程の地図