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82 油 川 宿 青森宿から1里13丁(5.33km)。戦国時代は南部氏配下の奥瀬氏の城下町。その後津軽氏に変わっている。江戸時代は奥州街道と羽州街道都の合流点に位置する地の利や油川上人の努力で賑わいを続けた。しかし青森港や弘前城を優先させる藩の政策や明和2年(1765)の大火、大地震などで衰退していった。 |
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■新井田橋~ 新井田橋を渡ると、青森市油川に入る。 右手の「青い森保育園」隣に、一切の衆生の病を除くことを祈願する●薬師瑠璃如来と地蔵堂がある。 その先右手の●ハッピードラッグは、大正7年、イタリア人・ジュセップ・ファブリーが建設したイワシ油漬缶詰工場の事務所兼邸宅「イタリア館」の跡地にあたります。 入口に"イタリア館の説明板 "が立っている。 ●油川宿の町並。油川の地名の由来は、・・・その昔、油川川の上流に住んでいた鶴の親子が、ある年、野火が起こって、まだ飛べない雛鶴をかばいながら親子共々死んでしまった。このとき鶴の体から出た膏(あぶら)が川に浮かんで流れ出たことから、下流を「油川」と呼んだ・・・というような伝説がある。 先 左手に江戸初期創建と伝わる●明誓寺が建つ。 11:30 |
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■浄満寺~羽州街道追分 その先、天田内川に架かる大浜橋の欄干に●イタリア館の銅板画が架けてある。 渡った左手に●菊谷栄文学碑というのが建っています。 "説明板 "によると、榎本健一(エノケン)時代の軽劇作家で、昭和12年華北戦線で戦死。 菊谷の墓は明誓寺にあるようだ。 街道右側に、●西田酒造店がある。 明治11年創業の、青森市唯一の酒蔵ということ。 西田家は、古くから麹屋を営み、江戸時代に油川に居を構えた。店前は雪から歩行者を守る「小店」と呼ばれる、新潟などで見られる「雁木」と同じような作りになってます。 油川は羽州街道との合流点でもあり、交通の要衝であったため、豪商たちが.屋敷を構え、 北前船の船乗りたちのための船宿や飲食の店があった。 明和2年(1765)の油川には、造り酒屋が11軒もあったというが、青森港優先させる藩の政策、大火などにより、次第に衰退していったという。 西田酒造店の所が追分になっており、●羽州街道・松前街道合流之碑が立ち、羽州街道の終点にあたります。 "説明板 " 羽州街道はここから「福島県桑折」まで約500Km、秋田、山形を貫き、奥州街道に次ぐ、主要な街道でした。 12:00 |
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■左堰~後潟 六枚橋川を渡ると、六枚橋字不浪知(なみしらず)という所。右手に見事な黒松の大木が1本。●昇龍の松という、 青森市の天然記念物に指定されている。 所有者である赤平家は、代々松前藩の参勤交代の時に宿泊所を務めた家柄であり、 藩主から功績を称えて、黒松の盆栽を一鉢贈られ、ここに移植したところ、 樹勢が強くそのまま成長して、現在に至るとのことだ。樹齢500年だという。"説明板 " 「後潟駅」を過ぎると、「尻八城址自然歩道入口」と書かれた大きな標識がある。尻八城は西へ4km程行った所に有り、遊歩道などが整備されているらしい。中世に交易などで活躍した「安東氏」一族の居城と推測されている。 その先、左に●「後潟小学校跡」。ここも 明治10年創設として古いが、2020年3月に閉校。 ●後潟の町並み。 左手を入った所に●後潟神社。後潟神社は、正安2年(1300)尻八城主・安東孫次郎師李が武運長久 領民の平穏祈願の為、安東氏の守護神熊野宮を勧請して祀ったと伝わります。 15:14 |
83 蓬 田 宿 油川宿から3里19丁(13.83km)。中世は安藤氏(安東氏)の支配。安東盛季の弟とされる潮潟通貞が蓬田城を築城した。その後南部氏、相馬氏と移り、戦国時代から津軽氏が支配し、江戸時代、奥州街道が整備されると蓬田宿が設けらた。本陣はなく正法院が松前藩主の休憩所として利用された。 |
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★蓬田宿 駅の回りには何もなく、町並は国道沿いにあるだけのような感じ。 ●正法院は参勤交代時の松前藩主の休憩所となっていた所。 阿弥陀橋の左手前に小さな「地蔵堂」、左奥に●阿弥陀稲荷神社があり、 "阿弥陀橋 " を渡ると、左手に●蓬田村役場がある。左手に郵便局があって、●右へ曲がるあたりが、宿の中心部になるのでしょう。 段々暗くなってきて、蟹田駅までは無理で、次の郷沢駅まで進むことにします。 16:25 |
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■蓬田~郷沢駅 蓬田辺りの海岸線は防波堤により、集落より遠ざかっているが、昔は波打ち際を歩いたと言われます。その防波堤から右手、『陸奥湾」を眺めると、●下北半島の突端が迫ってきており、雄大な眺めで、ちょっと感動しました。 蓬田の町並を抜け、●郷沢駅から青森へ戻り、「東横イン」に泊まりました。 17:00 |
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029 西平内-青森宿 | 031郷沢-平舘灯台 |