甲 州 街 道






  TOP
   日 本 橋
 1  内藤新宿
 2  下高井戸
 3  上高井戸 
 4  布田五宿
 9  府 中
10 日 野
11 横 山
12 駒木野
13 小 仏
14.小 原
15.与 瀬
16.吉 野
17.関 野
18.上野原
19.鶴 川
20.野田尻
21.犬 目
22.下鳥沢
23.上鳥沢
24.猿 橋
25.駒 橋
26.大 月
27.下花咲
28.上花咲
29.下初狩
30.中初狩
31.白 野
32.阿弥陀海道
33.黒野田
   笹子峠
34.駒 飼
35.鶴 瀬
36.勝 沼
37.栗 原
38.石 和
39.甲府柳町 
40.韮 崎
41.台ヶ原
42.教来石
43.蔦 木
44.金 沢
45.上諏訪
  下 諏 訪
 
  笹子峠越え~      歩行地 図
  笹子峠登り口-遊歩道標-矢立杉-笹子峠-清水橋-駒飼宿  7.6km

笹子峠
 山梨県大月市と甲州市(旧大和村)の間にある峠である。標高1,096m。甲州街道の江戸-下諏訪間のほぼ中間点にあたり、同街道の最大の難所と言われた。1938年(昭和13年)峠のほぼ下を貫く笹子隧道(全長:240m)が開通し、甲州街道の峠としての機能を終えるが、狭い道が複雑に曲がり、交通の難所には違いなかった。1958年(昭和33年)新笹子トンネル(全長:2,953m)の開通によるルート変更により国道20号から県道に降格。交通量も激減した。  ※ 写真をクリックすると拡大します

■新田下から矢立の杉まで
 新田下バス停の青い建物の先を右折すると●笹子峠登り口が緑のトンネルの様に待っている。
 右折するとすぐ右手に甲州街道の案内板がある。峠に入り右手に川のせせらぎ音を聞く。やがて大きなコンクリートで出来た砂防ダムが現れます。 迂回するように登って行くと今度は●車が捨てられている。困ったものです。脇をすりぬけて行く。  10:11

 ●山道はそんなに悪くなく、まあ快適な広めの道でありました。道が少し急になりどんどん登る。左手の県道から時々バイクの音が聞こえる。ここを通る人は一人もおらず、少々心細い感じがする。
 やがて道が無くなり、左をみると●県道のガードレールがすぐそこにやってきていた。先に進む道がないので、しょうがなく県道へ上がることとする。(拡大しない)
10:30

県道の舗装されており、右、左とカーブをしている。やがて左側に、笹子峠自然遊歩道の案内板が見えてくる。 ここから、案内板の左へ山の中を入って行きます。再び杉林の旧道を行きます。ここも山道としてはそんなに歩きにくい道ではない。落葉がほどよいクッションになります。途中●木の橋なども渡ります。こういう橋はいくつかあった。 10:45

●明治天皇野立所跡碑(左)
 登りが少し緩やかになった先に広場があり、一角に「明治天皇御野立所跡碑」が建てられている。巡幸は明治13年6月にここを通過している。(拡大しない)
●矢立の杉  10:55
 碑から少し行くと、「矢立の杉」がそびえている。・・・このスギは昔から有名なもので、昔の武者が出陣にあたって、矢をこのスギにうちたたて、武運を祈ったところから「矢立のスギ」と呼ばれてきたものである。そのような名木であるうえに巨樹であるために、県指定天然記念物にされているものである。その規模は次のようである。
   根廻り幹囲   14.80メートル
   目通り幹囲    9.00メートル
   樹    高 約26.50メートル
   幹は地上約21.50メートルで折れ●樹幹中は空洞になっている・・・・案内板より  樹の中を下からあえてフラシュ使わず撮ってみた。 
 矢立の杉の先に、案内板があり、右手は県道、左手は笹子峠トンネル書いてあり、左手を行きます。急坂を登り、細い尾根道を行くので、雨や雪の時は危険かもしれない。そのときは県道を行った方がよいと思う。途中右手に県道が見えている。やがて県道と合流します。先ほどの案内板の右側を行くと、ここに来ることになる。11:10

 ■矢立の杉から駒飼まで
 矢立の杉の先に、●案内板があり、右手は県道、左手は笹子峠トンネル書いてあり、左手を行きます。急坂を登り、細い尾根道を行くので、雨や雪の時は危険かもしれない。そのときは県道を行った方がよいと思う。途中右手に●県道が見えている。やがて●県道と合流します。先ほどの案内板の右側を行くと、ここに来ることになる。(拡大しない)  11:10

●笹子隧道(トンネル)  11:20
  県道の合流点から、また県道の舗装路をくねくねとしばらく行くと笹子隧道に着く。・・・昭和十三年三月に完成しました。抗門の左右にある洋風建築的な二本並びの柱形装飾が大変特徴的であります・・・ということで美しい形状をしている。峠は右側の案内板の所を登って行く。頂上地点に●複雑な道標が立っている。「クマ出没注意」が出ていたので、用意しておいた熊ベルを鳴らすこととした。 

 ベルを鳴らすと、一人歩きの心細さも少しはまぎれて具合がいい。トンネルの真上を通って、大和町側へ出る。●大和側のトンネルはどういうわけか、色も付いておらず殺風景な感じ。右側のガケの所を下りてきた。峠を少し下った場所には、天神宮があるというが見逃したかもしれない。
 ちょっと先の県道のガードレールに切れ目が入っていて、ここが●旧道の入り口だとの案内板が出ている。ここを下りていく。 11:30

 ちょっと行くと県道へ再接近する場所があり、ここに●甘酒茶屋跡の標柱が立っています。甲州街道はその後ろを進むので、最初、標柱の文字がわからず見逃してしまった。後で気がついて戻って、県道側から写しておいた。やがて一般の車両進入禁止の●細かなじゃり道の林道へ出る。歩く分にはかまわないので下りて行く。
 11:50

 少し行くと●通行止の看板が出ている。手前の右側に壊れかけた道標「・・・道峠道」があり、ここを●右の谷に向かって下りて行きます。急坂を登ったり下ったりします。道が細くなります。しかしまあまあ比較的よく整備されている道が続いていて、危険と思われる個所にはロープなども張ってあり、木橋などがあったりもします。折れないかどうか確かめながら歩きます。
11:55

 途中、●沢に出てしまいます。ここを渡るべきなのかどうか、辺りに道が続いているようには思えず、思案のしどころ。ただ橋はないものの、石の上を渡れなくはないので、トントンと渡ってしまいました。正解でした。
 両側が深い崖になっている尾根道もあり、崖っぷちを通るところも多くときには落下防止の目印のロープが足元に張られているところもある。●木橋もゆれたりしてヒヤっとする。12:10

 やがて左手には●馬頭観世音菩薩の標柱が現れ、どこに馬頭観音があるのだろうと、辺りを探すも見あたらない。昔は立っていたのだろうか、今は標柱だけ。
 すぐに●緑の看板がある分岐点に出ます。右に行くと「自害沢天明水」と書いてあり、自害沢とは何であろうと帰ってから調べたがよくわからなかった。
 12:15

 やがて、●草地の歩きやすい道が現れ、すいすいと歩いて行く。坂を階段で下りて行くと県道に出る●(清水橋)。ここでやっと持参のおにぎりを食べることにしました。入り口に10時に入って、2時間と少し。まだ終点ではないがこれから先は県道を歩きます。案内板が立っており・・・・
  甲州峠唄   作詞 金田一春彦
         作曲 西岡  文朗  歌詞は割愛
 この唄の発表によって旧道を復元しようという気運が高まり昭和六十二年五月、清水橋から峠まで地域推進の一環として、日影区民一同と大和村文化協会の協力によって荒れていた旧道を整備して歩行の出来る状態にしました。・・・・ということ。おかげで無事クマや蛇などに出会わず歩いてこれました。 12:25

●桃の木茶屋跡
 旧道はどうも清水橋付近から笹子沢川を渡り、右岸を進むことになっていて、この茶屋も右岸にあったのだと思われる。右岸へ行くルートは見つからない。左岸を下りながら右岸方面を観察してみたが、ガケになっていて道らしいものはありませんでした。仕方なく、駒飼の宿までこのまま県道を降りることにしました。●宿場の入口に架かる天狗橋です。 13:10

  橋を渡ると●右側から小道が合流しますが、おそらくこれが本来の旧道ではないかと思われます。しかし個人の農道のようで立ち入るのははばかられた。橋を渡って左折すると集落になり、駒飼宿に入ります。
 ・・・  笹子峠道の感想  ・・・
 入り口の新田下バス停が、高度700m程、峠頂上が1,096mなので実質登るのは300m程度です。一部急坂、両側が切り立った尾根道、沢渡りもありますが全体的によく整備され歩きやすい道でした。ただほとんど人に出会わず、犬目宿などでは結構人がいたのだけど、心細い歩きになりました。「クマ出没注意」の看板にはビクつきます。熊ベルを持って行きました。

32阿弥陀海道宿へ 34 駒飼宿へ