甲 州 街 道





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 39-2 甲府栁町宿~韮崎宿  歩行地 図
    善光寺入口-城東通-荒川橋-美術館-竜王-下今井-塩川橋-韮崎   14.8m

39甲府栁町宿その2
 甲府(柳町)宿から韮崎宿までは三里二十町50間、およそ14km。宿場間が短い甲州街道の中では、次の台ケ原宿までの四里(16km)についで長い。街道の記録も2頁に分けて記録することにしました。街道は荒川橋を渡り、県立美術館、竜王駅と通り、韮崎へと向かいます。
 ※ 写真をクリックすると拡大します

 立て替え工事中の荒川橋を渡ると、すぐ小さな●貢川橋を渡る。その親柱は御影石製で、昭和6年竣工というから築70年以上になる。
●天然記念物「上石田のサイカチ」。
、サイカチは湿った地に生える木で、昔この地は貢川河川近くであったが、自然の一部を残すため残されたもの。大小2本残っているので、夫婦サイカチと呼ばれているが、両方とも雌木だそうです。樹齢は300年と推定されている割には小さい。
11:35

●クリスタルミュージアム
 前田橋南の交差点を過ぎると右側に現れるのがクリスタルミュージアム。ここら辺は県立美術館があるせいか、美術工芸関係の店が目に付く。
 甲府盆地周辺の山ではかつて水晶の発掘が盛んに行われていて、研磨や加工の技術が山梨の地場産業となり、今でも甲府は「宝石の街」と言われています。そんな関係で水晶に関わる、ガラスと宝石の美術館。●入口にはおもしろいおじさんが立つ   12:15

 やがて左側には●芸術の森公園が広がっている。公園内に山梨県立美術館と文学館があります。山梨県立美術館といえばミレーの「種をまく人」、「 落ち穂拾い」で超有名になった。購入に際してはかなり論争になったことを覚えている。ここは以前車できて、見ているので今日は素通り。
日蓮の五百年、五百五十年遠忌報恩塔
中央高速を越えたすぐの、土蔵脇の所に建っている。遠忌とは、遠く歳月を経過した後に行われる忌日法要のこと。  12:30

●竜王新町交差点
 名取温泉という、町の銭湯のようなビルを過ぎると竜王駅前交差点、右折すると竜王駅に出る。その一つ先が新町交差点でここを右折して行く。
●竜王新町下宿道祖神場
 右折して進んでいくと井戸があり、その上に説明版があります。竜王新町下宿道祖神場というのだそうで、まん丸の道祖神白檀古樹古井戸の三つをかためて保存してある。地域の発展の基盤であった「寄り合い所」があったことによるという。 12:51 

●お休み井戸(称念寺境内)
 正式名称はくり抜き石枠井戸と言って甲斐市の指定文化財になっています。現存するものは極わずかで、上水道が引かれるまで付近の生活用水として使われ、また、甲州街道の旅人用の井戸であった。 
 だんだん上が坂になってくる●「赤坂」という。そうびっくりするほどの坂ではないようだが、昔は舗装路ではないし、雨が降ると滑って大変だったように思われる。距離は750mくらいであった。13:10

●「赤坂供養塔
 赤坂の中ほどにあるのが赤坂供養塔で高さ4.3m幅1.12mと巨大です。「南阿弥陀仏」と刻まれ、建立年代は安政年間。近隣の信者が組織した念仏講中が無縁者供養のため建立したことが刻銘により明らかになった。 坂の中程、右手にあるのが●稲荷神社.
  赤坂竜王新町に春の訪れを告げる稲荷神社初午祭りの神楽舞というのがあるという。 13:15 

 ●諏訪神社
 稲荷の左側が諏訪神社
 境内に平成16年10月17日の日付で「甲斐市竜王新町諏訪神社秋季御柱大祭」と書かれた●御柱が立っています。御柱祭りというと諏訪大社の祭りだけれど、村の小さ神社でも同じようなお祭りがあるらしい。 

 ●赤坂から望む富士山
坂の途中で振り返ってみました。甲府城で見たときより、大きく富士山が見えました。(電線が富士を横切っていたので、消してある)
 神社の隣は赤坂ソフトパークといって、コンピュ-ターソフトの会社が数社集まっている。最初に見えるのが●「HAL研究所」という。おそらく「2001年宇宙の旅」という映画に出てくるHALというコンピュ-ターにちなむのだと思う。ちなみにIBMの文字を1字づつずらすと、HALになる。

 ●クリーンエネルギーセンタ-
 県内にある18の発電所の集中監視制御を行う制御所は、自然エネルギー啓発のため展示室を設け公開しているということであったけども入る暇がないので、外に展示してある発電機械を見学した。●琴川第一発電所で大正6年から昭和63年まで使われたという発電機。こういう設備を見ると駒崎の発電所を思い出すね。
 13:35

 赤坂はセンター辺りが頂上で、右手に赤坂台病院があり、すぐ下には中央高速、双葉SAがせまっています。街道はそのまま真っ直ぐ進み、左に下っていきますが前方には●八ヶ岳が見えます。そのままぐっと左手に坂を下って行くと、●甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山が迫ってきます。(あまり山には詳しくないので、沢山撮っておき、家で家人に聞きました)。下今井に向かって歩きます。  13:54

 下今井に向かって歩くと、少しずつ蔵のある家が出てきます。枡形のようなカーブを曲がると、下今井の寺町と呼ばれている地域になります。●土塀の続く屋敷や長屋門を残す家など古い面影を残す町並みで感動を呼びます。
●自性院の参道
 途中右手の自性院の参道の石畳は明和二年(1765)から続くというもので、車では入るなという注意がある。  14:01

 趣のある寺町は下今井東の信号で終わります。中部横断自動車道の下をくぐり、●中央本線のガードを潜ります。潜った先は国道20号などが複雑に絡むけれど、中央線に沿って進むことになります。
●泣き石
 天正10年(1582)3月2日、高遠城が落城すると、武田勝頼一行は完成したばかりの新府韮崎城に 自ら火を放ち、岩殿城に向けて落ちのびて行った。その途中、勝頼夫人はこの地で燃える新府韮崎 城を振り返り涙を流したという言い伝えがある。 14:25 

 塩崎駅入口を過ぎ、橋を渡って少し進むと、右側に用水路が合流してくる。その場所に立つのが、●三界萬霊塔多くの人々、あらゆる生物の霊が成仏するよう願って建立されたもの) 。その先街道左側には●蔵を持つ大きな屋敷が続いている。この辺りの蔵は、街道に面して建ち、防火壁の様になっている。屋敷を取り囲んでいて中はうかがえない。昔大火でもあって、このような造りになったのだろうか。
  14:33

  双葉西小を過ぎた右側に変わった鳥居がある。●船形神社の石鳥居です。参道があり、神社自体は普通の建物。この鳥居は背の低い小さな鳥居だけども、応永4年(1397)の建立だそうで、県の指定文化財になっている。室町期の遺構としては第一に推すべき逸作と説明にはある。但し古くて銘は読めなかった。街道は●「田畑」の交差点で国道と分かれて北へ入っていく。  

 金剛地という集落へ向かいいます。なぜ金剛地というのかわからないが、金剛寺というのはある。
 やがてY字路に突き当たります。その真ん中には●二十三夜塔が立っており、街道は左へと曲がって行きます。塩川を渡る●塩川橋にでる。昔の橋は150m程下流にあり、水神橋とも呼んでいたという。現在の橋は建て替えられたようで、古い塩川橋の橋脚の跡が残っていた。

 橋を渡れば韮崎市、甲州街道は塩川橋西詰の交差点で右折し、●線路沿いの道を行きます。ここから韮崎駅のある中心部へは1.2km程の直線道路が続いていて、韮崎宿に入ります。宿に入った先の韮崎駅から特急で帰宅しましたが、写真は撮っておいたので、次に回したいと思います。 本日は寄り道をして、20.2kmほど。
 日程的に余裕があったので、いつもは昼食は歩きながらが多いけど、県立美術館手前で、名物「ほうとう」を食べることができました。次回は交通の便が悪いので、1泊2日でゴールまで行こうと思います。15:18

39甲府栁町宿1 40韮崎宿へ